はざまのなまもの

足が悪いけど身体障碍者じゃない。発達障害で鬱だけど精神障碍者じゃない。だけど健常者でもない狭間で生きるナマモノの日常。

【精神】僕がうつ病になったワケ。「障碍者になってから来てくれ」と言った人々。

こんばんは。一時期よりだいぶマシになったけれど、まだまだうつ病から脱却できていないはざまにあんです。

病院に駆け込んでから一か月半。
薬のおかげできちんと――途中で何度か起きるけど――夜眠りに就いて、朝起きるって事ができるようになったし、当たり前の事がちゃんととは言い切れないけれど、できるようになった。
汚い話だけれど、少し前まで「顔を洗う」「お風呂に入る」といった事すらまともにできてなかったからね。うつで引きこもってしまうと、そういう部分の必要性が感じられなくなってやらなくなってしまいがちなんだよねぇ。

 

うん、真面目にちょっと前までの私は汚かった。

冬場で汗をかかないから、着替えの必要性すら感じなくて何日も同じ服着てたし。スキンケアもしなくなってしまっていたから、肌もボロボロ。引きこもった結果、人前に出られない姿になっていた。
どうしてそんな事になったのかというと、タイトルにある

障碍者になってから来てくれ」

この言葉が一番大きな原因だ。
四年前、変形性膝関節症の発症とほぼ同時期に仕事を失ったはざまにあん。以前はフリーランスで活動していた時期もあったので、そう気負わずに家でできる事をぽつぽつやりながら就職活動に励んでいた。
もちろん、応募の際には足が悪い事をちゃんと伝える。企業側が要求する「健康体である事」から外れてしまうため、面接まで辿り着けたのは少ない。大抵は電話の時点で断られるか、メールでの応募だと無視されて終わりだった。

それでも、数社は面接してくれた。研修だけだったけど、短期間は採用してくれたところもあった。
しかし同時に、足を引き摺り、杖をついている私を見て

「手帳は? え、ないの? じゃあ手帳もらって障碍者になってから来て」

と言い放った人々がいた。
気持ちはわからなくもない。
だって、見た目明らかに健常者じゃない。当時は定期検診で半年に一度とかだったけれど、病院に行かなければならないから休まざるをえない日もあった。どうしても痛みが我慢できず、出社できない日が出る事も予想されたし、何より、杖をついているというだけで、通勤・退勤時の事故発生率は健常者より高くなる。
自分が雇用する側だったら、と考えれば雇いたくない部類の人間だ。

しかし、”障碍者になってから”来い、は予想外の言葉だった。

始めて言われた時は、相手が何を言っているのかわからなかった。雇えないなら雇えないで、「無理」の一言で済む。穏便に済ませたいなら、採用なら後日連絡すると言って放置すればいい話だ。
なのに、障碍者手帳をもらってきたら雇うってなんだ。どういう意味だ。

混乱していた私は気付かなかったんだけれど、障碍者を雇用すると国から雇用補助金が出るからなんだよね。
そう、面接してくれた数社の内のいくつかは、私が応募した時点で足が悪いと知り、労働力よりもそちらを目的として雇用しようと考えていた訳だ。

それに気付けなかった私は、ネガティブ街道へと足を進めて行った。
一昨日、「7級だからね~」のエントリでも触れたが、私は医学的には障碍者だが、社会的・法的には障碍者ではない。

障碍者であって、障碍者でない。健常者ではないけれど、健常者扱いの『狭間の人』だ。

だから雇ってもらえないんだ――
この時の私はそう思った。仕事ができるできないは関係なくて、障碍者枠に該当しないから。
企業側が求めている能力を有していないとか、面接してみて私の人間性に不審を抱いたから不採用というならまだ理解できた。足が悪い人は雇えないと言われるのも、もっともだと納得できる。

でも、「手帳を持っていたら雇うけど、持っていないから雇えない。もらってから出直して」は理解も納得もできなかった。
この事で悶々と悩んだり眠れなくなったり、結構あからさまなうつ状態に入りかけたのだが、ここではざまにあんに予期せぬ敵が現れた。

群発頭痛である。

もともと偏頭痛持ちでもあった私は、突如としてひどくなった頭痛に「更年期か!」と思った。
当時は四十手前。早い人には三十半ばで強襲してくるという更年期障害。うつの症状と群発頭痛の症状が重なり、間違いなく更年期障害だと確信した。

大きな間違いである。

いや、年齢的に更年期障害も多少なりとあるんだけどねっていうか、なきゃおかしいんだけどね。全部更年期のせいだと思って、うつの可能性を完全にスルーしちゃったんだよ。この時点で心療内科なり精神科なりに行っていれば、発達障害もそこで発覚していたはずなんだけれどねぇ。
現実ははざまにあんのおバカな勘違いのせいで、引きこもりライフへと向かって行ったのであった……。

 

こんな感じで、気付いていなかったけれどうつ病を発症したのは四年、いや一年近くは頑張って内職しながら就職活動してたから、ほぼ三年前かな?
もちろん、言われた事だけがうつに陥った原因ではない。頭痛のつらさや膝や腰の痛みなんてのも原因の一つだ。

ただ、自分が『狭間の人』である事について悩みだしたのは、間違いなくあの言葉だった。

 

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